Yunagi 利用者ガイド
Yunagi は、PC の画面を「今日の仕事ノート1枚」として使うアプリです。今日やること、仕事を止めているもの、1日の振り返りだけを、日付ごとに整理します。
このガイドの Mod は、macOS では ⌘ キー、Windows・Linux では Ctrl キーのことです。
1. インストールと更新
インストール
macOS・Linux
curl -fsSL https://getyunagi.com/install.sh | sh
macOS では Homebrew も使えます。
brew install <tap名>/yunagi
Homebrew で入れた場合、初回起動時に macOS の警告で起動が止められることがあります。そのときは次のコマンドで、ダウンロード時に付いた印(隔離属性)を外してから起動してください(要確認:Homebrew 側で自動的に外せる場合は不要になります)。
xattr -dr com.apple.quarantine /Applications/Yunagi.app
Windows(PowerShell)
irm https://getyunagi.com/install.ps1 | iex
安全に入れるために
スクリプトの中身を確認してから実行したい場合は、URL を開いて内容を読み、保存したファイルを実行してください。インストールスクリプトは、公開されている SHA-256 ハッシュで配布物を自動で照合します。配布物を手動で入手した場合は、公式サイトの SHA256SUMS とその署名 SHA256SUMS.sig(minisign)で照合してください。手順は公式サイトの導入ページにあります。
入る場所
インストールスクリプトで入れると、ログインしている利用者だけが使う形で入ります(管理者の権限は要りません)。
- macOS:
~/Applications/Yunagi.app(Homebrew で入れた場合は/Applications/Yunagi.app)。コマンドのyunagiは~/.local/bin/yunagiにリンクされます。 - Linux:
~/.local/opt/yunagi/(アプリの AppImage とコマンド)。コマンドは~/.local/bin/yunagiにリンクされ、アプリ一覧に Yunagi が加わります。 - Windows:
%LOCALAPPDATA%\Programs\Yunagi。スタートメニューに Yunagi が加わり、binフォルダがユーザーのPATHに加わります。
~/.local/bin が PATH に入っていないときは、インストールスクリプトが追記の方法を案内します。ノートのデータはアプリの置き場所とは別の場所に保存されるので(7章)、入れ直してもデータは残ります。
更新
- 新しい版の確認は、起動時と、その後 24 時間ごとに行います。新しい版があると、サイドバーの下端に「New version」が出ます(サイドバーを閉じているときは、上部のバーの右側です)。
- 「New version」を選ぶと更新内容が出るので、「更新して再起動」を押します。Mod+K の検索・コマンドから「更新して再起動」を選んでも同じです。作業中に勝手に再起動することはありません。入力中の内容は、保存してから再起動します。
- 更新に失敗したときは、何も入れ替えずに「更新できませんでした」と出ます。そのまま使い続けられ、もう一度試せます。
- 更新でデータの形式が変わるときは、新しい版が最初にデータを開く前に、Yunagi がバックアップを作ります。データの変換に失敗したときは、自動でバックアップに戻してデータを変えず、旧版の入れ直し方を案内します。
- 確認をやめたいときは、設定の「General」区分の「更新の自動確認」を無効にします。無効にすると、Yunagi はこの確認の通信を行いません。
- Linux で tar.gz または .deb から導入した場合、アプリ内の自動更新は使えません。新しい版は同じ方法で入れ直してください(AppImage はアプリ内で自動更新されます)。
- Homebrew で入れた場合の更新の手順は、公開までに決めてここに書きます(要確認)。
特定の版を入れたいとき(旧版に戻すときなど)は、環境変数 YUNAGI_VERSION に版を指定して、インストールスクリプトを実行します。
curl -fsSL https://getyunagi.com/install.sh | YUNAGI_VERSION=1.2.3 sh # macOS・Linux
$env:YUNAGI_VERSION="1.2.3"; irm https://getyunagi.com/install.ps1 | iex # Windows
2. 最初の起動
インストール後、アプリ一覧から Yunagi を起動します。以後は Mod+Shift+D(macOS は ⌘⇧D、Windows・Linux は Ctrl+Shift+D)で、どのアプリからでも呼び出せます。
このキーは、設定の「Operation」区分の「ショートカット割当」で変えられます(英字か数字のキーに、Mod か Alt を組み合わせます)。ほかのアプリが同じキーを使っていて OS に登録できないときは、設定のその行の下に理由が出ます。別のキーに変えてください。
Linux の Wayland 環境では、このショートカットが効かないことがあります(設定にもその旨が出ます)。その場合は、デスクトップ環境のキーボード設定で、コマンド yunagi show を好きなキーに割り当ててください。
GNOME:「設定」→「キーボード」→「キーボードショートカット」→「カスタムショートカット」で追加します。
KDE Plasma:「システム設定」→「キーボード」→「ショートカット」→「カスタムショートカットを追加」で追加します。
Hyprland・Sway など:設定ファイルのキー割当(
bind)に、yunagi showを実行する行を足します。# Hyprland(~/.config/hypr/hyprland.conf) bind = SUPER SHIFT, D, exec, ~/.local/bin/yunagi show # Sway(~/.config/sway/config) bindsym $mod+Shift+d exec ~/.local/bin/yunagi show
yunagi show は、Yunagi の窓を前面に出します(最小化を解き、隠れていれば表示し、フォーカスを移します)。Yunagi が動いていなければ、起動してから出します。起動して窓が出るまで、数秒かかることがあります。
- キーに割り当てたコマンドが見つからないと言われるときは、そのキー設定が、ふだんのシェルの
PATHを引き継いでいません。~/.local/bin/yunagi showのように、置いてある場所を含めた名前(上の例のとおり)で書いてください。~が使えない設定では、自分のホームフォルダの実際のパスに置き換えます。 - ノートモードで開きたいときは、別のキーに
yunagi show --noteを割り当てます(会議中にすぐメモを取るためなど)。 - コマンドの結果は、ターミナルから
yunagi showを実行して確かめられます。Yunagi が見つからないときは、環境変数YUNAGI_APPに Yunagi の場所を設定します。
3. 1日の使い方
Yunagi には、2つの画面(モード)があります。TODO・障害・振り返りを並べて整理する整理モード(画面では Board)と、その日のメモを全面に書くノートモード(Note)です。Mod+J で切り替えます。
- 朝:新しい日に最初に開くと、前回使った日にやり残した TODO と、まだ解消していない障害が「CARRY OVER」の画面に並びます。開いたときは全部にチェックが付いているので、今日は続けないもののチェックを外し、「選んだものを持ち越す」「すべて持ち越す」「持ち越さない」のどれかを押します。3回以上(回数は設定で変更できます)持ち越している TODO には「分割する/やめる」の選択肢が出ます。考え直すきっかけにしてください。今は決めたくないときは Esc で後回しにできます(次に Yunagi を前面に出したとき、もう一度だけ出ます。Mod+K の「持ち越しを開く」からも開けます)。持ち越しを確定したあとは、Mod+Z では取り消せません。
- 日中:整理モードで TODO を上から順に片付けます。並び順がそのまま優先度です。行末で Enter を押すと新しい項目を足せ、Mod+Enter で完了、Mod+Backspace で削除です(Mod+Z で戻せます)。仕事を止めているものがあれば、障害・詰まり(Blockers)に書きます。Mod+1・Mod+2・Mod+3 で、TODO・障害・振り返りの欄を移れます。
- 会議中:Mod+J でノートモードに切り替え、自由にメモを取ります。Mod+Shift+H で「10:00 定例」のような見出しを入れると、会議ごとに区切れます。
- 会議の後:やるべきことになった行で Mod+Shift+T(TODO へ)、困りごとの行で Mod+Shift+B(障害へ)を押して送ります。もう一度 Mod+J で整理モードに戻ります。
- 終業時:振り返り欄に、良かったこと、詰まったこと、明日の一手を書きます(Mod+Shift+R で見出しを挿入)。
保存は自動です。保存ボタンはありません。保存できないときは、上部のバーに「保存できていません」と出ます。入力した内容は画面に残り、自動で保存をやり直します。
画面上部の「凪メーター」は、その日の様子を空と海の景色で表します。太陽はいまの時刻(既定では 9:00〜19:00 の間を進みます。設定の「General」区分の「凪メーターの時間帯」で変更できます)、波は残りの仕事、海面の光の道は終えた仕事です。残りが 0 件になると波が平らになり、「NAGI」と表示されます。
左側のサイドバーには、Today(今日。残りの件数つき)、Archive(ふりかえり)、Agents(エージェントによる変更の履歴。確認していない変更の件数つき)、Recent(直近の日の一覧)、Settings(設定)があります。Mod+\ で開閉でき、ノートモードでは自動で閉じます。
過去の日を見返すときは、Mod+Shift+L でふりかえり(Archive)を開きます。1週間(月〜金)の各日の様子と、記録のある直近の日の振り返り(良かったこと・詰まったこと)、選んだ日の振り返りとノートの見出しが並びます。← → で日を選び、Mod+[ / Mod+] で週を移動し、Enter でその日を開きます。Esc(または Mod+Shift+L)で元の画面に戻ります。
Mod+K の検索・コマンドでは、すべての日の TODO・障害・ノート・振り返りを検索できます。「2026-10-31」や「昨日」のような日付を入れると、その日へ移動します。設定を開く、レイアウトを変えるなどのコマンドも、ここから呼べます。
表示の設定
設定の「Display」区分で、テーマ(OS に合わせる/ライト/ダーク)、フォントサイズ、ノートの書体(本文と同じ/等幅)、レイアウトを選べます。レイアウトは、A(左に TODO、右上に障害、右下に振り返り)、B(3列)、C(縦積み)の3種類です。ウィンドウの幅が 900px より狭いときは、設定にかかわらず C で表示します。表示の言語は、「General」区分の「言語」で日本語と English から選べます。
4. 主なショートカット
| 操作 | キー |
|---|---|
| Yunagi を呼び出す | Mod+Shift+D |
| ノートモード ⇄ 整理モード | Mod+J |
| 行を TODO へ/障害へ送る | Mod+Shift+T / Mod+Shift+B |
| 時刻付きの見出しを入れる(ノート) | Mod+Shift+H |
| 振り返りの見出しを入れる | Mod+Shift+R |
| TODO・障害・振り返りの欄を移る | Mod+1 / Mod+2 / Mod+3 |
| 完了・解消の切替 | Mod+Enter |
| 項目の削除 | Mod+Backspace |
| 選んだ TODO を依頼文としてコピー | Mod+Shift+A |
| 項目の並べ替え | Alt+↑ / Alt+↓ |
| 前日・翌日 / 今日へ戻る | Mod+[ / Mod+] / Mod+T |
| 取り消し / やり直し | Mod+Z / Mod+Shift+Z(Windows・Linux は Ctrl+Y も可) |
| 検索・コマンド | Mod+K |
| サイドバーの開閉 | Mod+\ |
| ふりかえり(Archive) | Mod+Shift+L |
| 設定 | Mod+, |
macOS では Alt は Option キーです。画面の下端には、いま使える主なキーが出ます。
ここに載せたキーのうち、取り消し・やり直し以外は、設定の「Operation」区分の「ショートカット割当」で確認・変更できます(同じ範囲の別の操作と同じキーにはできません。取り消し・やり直し、コピー・貼り付けのキーは変えられません)。
5. Vimモード
設定の「Operation」区分の「Vim モード」で有効にできます。ノートと振り返りではノーマル・挿入・ビジュアルの各モードが使えます。ノートでは <Space>t で TODO へ、<Space>b で障害へ行を送り(ビジュアルモードでは選んだ行を送ります)、<Space>h で時刻付きの見出しを入れて続けて件名を書けます。振り返りでは <Space> のキーは何もしません。今のモードは、エディタの右下に小さく出ます。整理モードでは j / k で移動、o で追加、i で編集、x で完了・解消の切替、dd で削除、u で取り消しです。挿入モードから戻ると、日本語入力は自動で英数に切り替わります(設定の「挿入モードで入力状態を戻す」で、挿入モードに入ったときに、前に挿入モードを抜けた時点の日本語入力の状態へ戻すかを選べます)。Linux で fcitx5 も IBus も動いていない環境では、日本語入力を自動で切り替えられません。そのときは設定に注意が出るので、挿入モードを抜けたら日本語入力を手で英数に切り替えてください。
Windows・Linux で Vimモードを有効にすると、前日・翌日への移動(ふりかえりでは週の移動)は Alt+[ / Alt+] に変わります(Ctrl+[ が Vim の Esc と重なるため)。ショートカット割当を自分で変えたものは、Vimモードを切り替えても変わりません。また、Windows・Linux では Ctrl を使う Vim のキー(Ctrl+V、Ctrl+A、Ctrl+X、Ctrl+D など)は Vim の操作にならず、取り消し(Ctrl+Z)やコピー・貼り付けなど、いつものショートカットのままです(やり直しの Ctrl+R と Esc の代わりの Ctrl+[ だけは Vim の操作です)。
6. Claude Code・Codex と連携する
yunagi agent setup
を実行すると、Claude Code と Codex に Yunagi が登録されます。ターミナルで実行すると、書き込む内容が表示され、確認(y)のあとで書き込みます(元の設定ファイルは、隣にコピーを残してから変更します。端末でない所からは実行できません)。最初はエージェントは読み取りしかできません。TODO の追加などを任せたい場合は、設定の「Agents」区分で権限を有効にしてください。エージェントが行った変更には印が付き、変更履歴(サイドバーの Agents)から1件ずつ取り消せます。
ターミナルからは次のコマンドで確かめられます。権限の変更と取り消しは、変更内容が表示され、確認(y)のあとで確定します(端末でない所からは実行できません)。
yunagi agent permissions # エージェントごとの権限を見る
yunagi agent permissions claude-code --allow todo # 権限を足す(--deny で外す)
yunagi agent history # エージェントの変更を新しい順に見る(* は未確認)
yunagi agent revert <変更のID> [--force] # 1件取り消す
取り消しは、その変更が変えた部分だけを元に戻します。あとから自分で同じ部分を変えていたときは、取り消さずに止まります(差分を確かめて --force を付けると、その部分を上書きします)。持ち越し済みの項目や、やめた TODO は、状態や本文を変えた変更を取り消せません(その日の終わりの状態として残すためです。足した項目を消す取り消しはできます)。
エージェントが Yunagi から読んだ内容は、そのエージェントを通じて各AIサービスに送られます。取り扱いは、利用者と各AIサービスとの契約に従います。AIの利用料は各サービスの契約に含まれ、Yunagi の連携機能は無料です。
シェルから直接使うこともできます。CLI からの書き込みも、最初は許可されていません。書き込みたい場合は、設定の「Agents」区分で cli の権限を有効にしてください(権限の変更は、アプリの設定画面か、ターミナルでの確認でしか確定できません)。
yunagi todo add "レビューのコメントに返信"
yunagi board get
git log -1 --format=%s | yunagi reflection append -
コマンドの一覧は yunagi --help で見られます。
エージェントへの依頼文
整理モードで TODO を選んで Mod+Shift+A を押すと、その TODO をエージェントに頼むための文章(Markdown)がクリップボードにコピーされます。TODO の本文に加えて、その TODO をノートの行から送った場合は、元の行がある時刻付き見出しの区間のメモと、同じ区間から送った未解消の障害が入ります。エージェントの入力欄にそのまま貼り付けてください。依頼文にはノートの内容が入るので、貼り付ける先を確かめてからお使いください。
ターミナルからは yunagi handoff export <TODO の ID> で同じ文章を表示します(ID は yunagi board get で分かります)。エージェントからは、読み取りの権限があれば export_handoff で取得できます。
7. データについて
- Yunagi がデータを外部に送ることはありません。データはこの PC の保存先に保存されます(エージェントが読んだ内容の扱いは6章のとおりです)。
- 新しい版の確認のため、Yunagi は起動時などに版・OS・アーキテクチャだけを送ります(配布元には IP アドレスと日時が記録されます)。設定の「General」区分で無効にできます。
- 保存先は、設定の「Data」区分で確認・変更できます。直近7日分のバックアップが自動で作成され、同じ区分の一覧から復元できます。更新の前と復元の前のバックアップは、それぞれ新しい3つを残します。
- 保存先を iCloud Drive や Dropbox などのフォルダにする場合は、同時に1台の PC だけで開いてください。複数の PC で使うときは、Markdown の書き出しやバックアップを同期する方法をおすすめします。
- 1日分や期間を Markdown で書き出せます。設定の「Data」区分で、開始日・終了日と書き出し先のフォルダを選んで「書き出す」を押すと、日付ごとのファイルができます。
8. アンインストール
yunagi uninstall # アプリと CLI を削除(データは残ります)
yunagi uninstall --purge # データも削除
--purge で消えるのは、次のものです。
- ノートのデータ(既定の保存先のフォルダ。設定で保存先を変えているときは、その保存先の
yunagi.dbとバックアップ) - 画面の表示のために Yunagi が作ったキャッシュなど(OS ごとの場所は、
io.github.misty-swan.yunagiという名前のフォルダやファイル。Linux・Windows は 1 つのフォルダ、macOS は~/Libraryの下の数か所)
保存先のフォルダそのものは、ほかのファイルがあるかもしれないので消しません。Yunagi が動いているときは、何も消さずに止まります。先に Yunagi を終了してください。
消す前に、消すものを一覧にして [y/N] と確認します。自分で端末から実行してください(スクリプトや AI エージェントのシェルからは動きません)。終わると、消したものと、消せなかったものを理由つきで一覧にします(消せなかったものは手で消してください。このときは 0 以外の終了コードで終わります)。Windows では、最後の後片付け(インストールしたフォルダと、--purge のときはデータのフォルダ)が、コマンドが終わった直後にバックグラウンドで動きます。しばらくして残っていたら、手で消してください。
この PC への入れ方が分からないとき(手で置いた、開発用のビルド、tar.gz など)は、見つけた場所を示して何も消さずに止まります。設定ファイル(config.json)が壊れているときも、保存先が分からないので、何も消さずに止まります。
Homebrew で入れたときは、yunagi uninstall は何も消さず、Homebrew のコマンドを案内します。アプリだけ消すときは brew uninstall --cask yunagi、データも消すときは brew uninstall --cask --zap yunagi です。設定で保存先を変えている場合、--zap では変えた先のデータは消えないので、手で消してください。